福井の磐座


平泉寺白山神社へいせんじはくさんじんじゃ
福井県勝山市平泉寺町平泉寺



■天女が降り立った御手洗の池の影向石

白山(2702メートル)を「開山」したのは、 682年に越前国の麻生津で生まれた泰澄と伝わる。 ただ、奈良初期の人とされるが、その事蹟はおろか 名前すら、『続日本紀』などの中央的な文献には見当 たらないという。が、各地に泰澄開基と伝わる寺社が 数多く残り、後世に成立した『泰澄和尚伝記』の存在 とともに、民間伝承が広く分布している。「越大徳」とも よばれた。出生地の麻生津は、現在の福井市浅水 あたりだというが定かではない。
(『磐座百選』より一部抜粋




鵜之瀬・白石神社うのせ・しらいしじんじゃ
福井県小浜市下根来白石



■大和と若狭をつなぐ「お水送り」の聖地

鵜之瀬はよく整備されていた。標識には、「霊域 鵜の瀬若狭一の宮彦の神姫の神降臨の地」とあり、 遠敷明神が降臨した聖地であることを記している。 ふたつ並んだ鳥居をくぐると、 遠敷川をへだてた対岸にしめ縄をはった巨巌が見 えてくる。三十数年前の水害で大きく変貌し、瀬 が浅くなったと聞くが、かつては深く淀んだ瀬に 面して、巨巌が屹立していたにちがいない。巌に は、神域を示すようにしめ縄が張られ、若狭井の 水源であることを伝えている。
(『磐座百選』より一部抜粋)



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